容量無制限のSIMカード「w/wifi」(ウィズワイファイ)を試す

「w/wifi」(ウィズワイファイ)のレンタルSIMプランは、ソフトバンク回線を無制限で利用することができる。これまでもFUJI WIFIなどがルーターの貸し出しを行っていたが、「w/wifi」(ウィズワイファイ)はSIMカードをレンタルし、自前の端末に挿入して使うことが可能だ。というわけで、早速試してみた。
With WiFi レンタルSIMプラン
今回契約したのは、With WiFiのレンタルSIMプラン。自分が契約した時の金額はいくらであったか忘れてしまったのだが、見るといつでもキャンペーンを実施していてだいたい毎月4,000円程度となっている模様(といっても、ずっとキャンペーンを行い続けるのは景表法的にアウトだった気がするので、そのうち通常価格に戻るのかもしれない)。
手続きをして一週間程度で手元にSIMカードが届いた。
APN
どうでもよいメモ書きになってしまうが、APNは下記の通り。
- APN: plus.4g
- ユーザ名: plus
- パスワード: 4g
なお、登録できる場合は認証方法を「PAPまたはCHAP」としておくほうがベター。
届くカードは「マルチUSIMカード(F)」
タイトルの通りなのだが、届くカードはソフトバンクの発行しているSIMカードのなかでも、Androidを持ち込み新規契約した際などに発行される「マルチUSIMカード(F)」と呼ばれるものだ。
このカードになっていることでデメリットがひとつだけある。それは、iOS端末(iPhoneやiPad)にSIMカードを挿入した際テザリングを利用することができないこと。利用しているAPNもそうなのだが、これらはiOSからのテザリングが封じられている。したがって、iOSで使用したい場合は素直にルータータイプを選んだほうがよいかもしれない。
なお、Androidでのテザリングは対応。
DSDS端末での利用が現実的
おそらく最も相性が良いのは、DSDS端末での利用ではないかと思う。DSDS端末を利用する場合、多くは海外で販売されているものを輸入する形となるが、ソフトバンクが利用しているバンド(周波数帯)と海外端末の相性は非常に良いのである。
ソフトバンクがメインで利用しているLTEのバンドは、
- Band1(2.1GHz)
- Band3(1.8GHz)
- Band8(900Mhz)
- Band41(TD-LTE、いわゆるAXGP)
で、Band41こそ怪しいものの、Band1、3、8は国際的にもよく利用されている周波数帯でありほとんどの端末が対応している。
ガラケー向けのプランで安く抑えている通話用のSIMカードと、「w/wifi」(ウィズワイファイ)のSIMカードを合わせると、非常に安く莫大な量を使える通信手段を手に入れることができてしまう。今DSDS端末を買うなら、HuaweiのP10 Liteあたりだろうか。
回線速度
基本的に速度はFUJI WiFiなどソフトバンク系の無制限プランとかわらないだろう、と思いきや、選択する端末によって(当然ながら)回線速度は異なってくる。
いくつかの場所をふらつきながら計測をおこなってみた。使用した端末はGalaxy S8。
キャリアアグリゲーションあり
自分の行動範囲のなかでは、キャリアアグリゲーション(CA)のなかではBand1、Band3、Band8を組み合わせて使うこれが一番早い(CA_1-3-8)。理論上の最大下り速度は262.5Mbpsとなるらしい。
結果、速度としては72.66Mbps / 9.86Mbpsとなった。非常に良いのではないか。
また、Band41をふたつ束ねて使うことも多いのだが(CA_41)、その際も同じくらいの速度が出ていた。
CAなし&バンド固定
試しにバンドを固定して行ってみた。
Band1に固定すると、 30.29Mbps。悪い数字ではない。Band3に固定すると24.65Mbps。総じて問題のない速度が出ているようだ。
また、CAをしない状態であっても、東京都区部で計測してみたところ、60MBpsを記録することもあった。何はともあれ利用するには全く問題のない速度がでている。ひと昔まえのソフトバンクとは大違いだ。
自前のルーターで使うには注意が必要
ルーターを自前で調達して使おうと思っているならやめたほうが良い。というのも、ソフトバンクもワイモバイルも、SIMロック解除手続きなしには設定されているAPNを変更することができないため、中古で販売されている端末にSIMカードを入れれば即利用開始、というわけではないからである。
また、市販されているSIMフリーのルーターは、多くがソフトバンクのCAに対応していない。CAなくとも高速な環境が手に入るのだが、FUJI WiFiなどの安価なレンタルルーターを選択せずあえて「ルーターは自前で調達&With WiFi」にする必要はないかと思えた。あえて使うのであれば、(自分ももっているのだが)HuaweiのE5577。
別にHuaweiの回し者でも何でもないのだが、有名なMR04LNやMR05LNよりもソフトバンクへの対応バンド数でいえば多い。
とはいえ、グローバルな周波数に対応しているソフトバンク回線が使い放題、と海外DSDS端末を利用している人間なら非常に使い勝手の良い一品である。非常に混雑した朝の新橋駅などでもスムーズに利用することができたため、昔のソフトバンク回線とは異なり最近は随分と使い勝手も良くなっているようだ。DSDS端末を持っていたり、検討しているのであれば良い選択肢かもしれない。
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