「Aliexpress Standard Shipping」とは何者なのか?

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Aliexpressでも、「Aliexpress Standard Shipping」が「Aliexpressオススメ」の発送方法となることが多くなってきた。しかしながら、「Aliexpress Standard Shippingって何?」という方も多くいらっしゃるであろう。そこで、今回は簡単にAliexpress Standard Shippingの仕組みを解説することとしたい。

Aliexpress Standard Shippingの仕組み

簡単に言えば、Aliexpress Standard Shippingとは、Aliexpressがセラー(販売店)に対して提供している配送方法である。しかし、日本郵便やヤマト運輸のような存在とは違い、国内外の運送業者を巧みに組み合わせ、運送料金を下げることに成功している。
荷物の流れを最初にイメージしたほうがわかりやすいであろう。Aliexpress Standard Shippingを使用して商品が購入されると、Aliexpressの倉庫からセラーの商品をピックする(セラーが商品をAliexpressの倉庫に納入する場合もある)。そして、同一の行先同士の貨物がある程度集まった段階(例えば、日本行きの貨物がある程度埋まった段階)で、最も安い方法を用いて発送を行う。中国国内及び最初の発送は「4PX」や「Yanwen」等の中国の会社が担当し、シンガポールや香港など、ePacketや国際書留郵便が安価に設定されている地域・国の郵便会社に引き渡す。その後の発送は、シンガポールポストや香港郵便によって行われ、日本国内到着以降は、日本郵便によって自宅へと到着する形となる。

そして、どのような経路を歩んできているのかは、トラッキングナンバーの最後の2桁(アルファベット部分)を参照すれば良い。

最後が「SG」となっている場合

最後がSGとなっている場合、4PX→シンガポールポスト→日本郵便という経路で、日本国内にまで荷物が搬入される。なお、4PXがシンガポールポストに荷物を渡す際、香港を経由することが多い。
つまり荷物は、「中国→香港→シンガポール→日本」という形で迂回して配達されるのである。

ちなみに荷物のトラッキングであるが、Aliexpressで表示される荷物の発送状態は、4PX・シンガポールポスト・日本郵便それぞれを使うことが可能だ。実は4PXのものが一番詳しく、17trackで輸送キャリアを「4PX」と指定して検索すると確認することができる。

さらに記載すると、冒頭が「LP」となっている場合はePacket、Rから始まる場合は国際書留として到着する。ePacketは日曜祝日の配達作業は行われないはずである。

最後が「YP」となっている場合(「PR」から始まる場合)

「PR」から始まり、「YR」で終わる場合、Yanwen→中国郵便→日本郵便という形で、比較的シンプルに(へんに国をまたぐことなく)到着する。
ただし、Yanwenは、一度国内すべての荷物を上海や深セン等の巨大拠点に集め、その拠点から中国郵便への受け渡しをしているようで(おそらく郵便局によりボリュームディスカウントが異なるのであろう)、中国国内の移動に時間がかかってしまうことが多い。
また、中国郵便以降はePacketとして取り扱われ、発送される。

「Aliexpress Standard Shipping」は、大丈夫な方法なのか? ChinaPost Registered AirMailに変更すべき?

個人的に大きな問題が発生したことはなく、どの場合も2~3週間以内には日本へ到着している印象である(ただし、新型コロナウイルスによる国際物流の混乱時期は別)。
ChinaPost Registered Airmailが選択できる場合には迷ってしまうこともあるが、ePacketではなく書留郵便として送ってくれるようであれば、ChinaPostを選択すると圧倒的に早く到着するのではないか。

なお、Aliexpress Standard Shippingの伝票をよく見ると、いろいろな伝票を付け足して運送していることがわかる。例えば、Yanwenによる発送となる場合、Yanwenのラベルの上から郵便のラベルが貼られていることもある。