10GbE SFP+接続の「NC523SFP」をWindowsとLinuxで試す

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本日は10GbEでSFP+に対応した、ヒューレットパッカードより出されているライザーカード「NC523SFP」を試してみたので、その結果を記載していきたい。

NC523SFPとは

NS523SFPは、2つのSFP+ポートを備えた10GbEネットワークカードである。他のSFP+ポートが設置されているハブと接続したり、同様のSFP+ネットワークカードを有しているPCと直接接続することも可能である(その場合、ルーティング等の設定が少しややこしいこととなるが)。

この製品は、もともとヒューレットパッカードが自社サーバー向けに組み込んでいたもので、QlogicのQLE3242というチップが使用されている。Amazon等でも販売されていることがあるが、ヤフオクで探すと4,000-5,000円程度で落札することの出来る、10GbE製品としては非常にものだ。今回、ひとつだけ購入をし、試してみることにした。

593717-B21 [NC523SFP デュアルポート 10GbE サーバーアダプター]

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WindowsでNC523SFPを認識させる

通常にインストールした場合、Windowsからは「不明なデバイス」として認識されてしまう。しかし、HPの公式サイトからWindows Server用のドライバをダウンロードし、解凍(ドライバはexe形式で配布されているが、exeを解凍する。exeを実行した場合、「OSが違う」と怒られてインストール出来ないため)、「ドライバーの更新」から「コンピュータを参照してドライバソフトウェアを検索」へ進み、このフォルダを指定してやると、正常にドライバがインストールされるようになる。

ちなみに、ドライバ自体は以下からもダウンロード可能であり、おそらく中身も上記のものと同一であるが、公式が配布しているものではない点にご留意。

今回、実はNS523SFPをWindowsで使用していた際の画面キャプチャを一切撮り忘れてしまったため、文字のみでのご案内となることご容赦を頂きたい。

LinuxでNC523SFPを認識させる

Linuxに関しては、qlcnicなるドライバが読み込まれ、特段設定は必要なかった。他の機器との接続も問題なく可能。実は、2-3日ほどは実用的に使用することが出来ていた。

qlcnic NC523SFP 10Gb 2-port Server Adapter Board Chip rev 0x54
qlcnic using msi-x interrupts \n
qlcnic eth0: XGbE port initialized \n
qlcnic 2048KB memory map
qlcnic Default minidump capture mask 0x1f
qlcnic FW dump enabled
qlcnic Supports FW dump capability
qlcnic Driver v5.3.66, firmware v4.14.26
qlcnic using msi-x interrupts
qlcnic eth1: XGbE port initialized

他の機器と接続する

Windows/Linuxともに、QNAPのSFP+ポートが3口搭載されているスイッチングハブとの接続は問題なく行うことが可能であった。実は、このSFP+対応製品の一部ベンダはベンダロックを行っており、自社以外の製品へと接続した場合には機能しなくなる場合がある。とくにサーバー向けに作られた製品はその傾向が高く、実はNC523SFPはQNAPとは接続出来ないのではないかとヒヤヒヤしたのだが、問題は無かった。また、接続に当たって使用したケーブルも、Amazonで一番安かったケーブルを用いた。

結果的には、これらの組み合わせで正しく接続をすることが出来た。同一のLANに繋がっている10GbE対応のfreenasとの間でiperf3を実行してみたが、9Gbps程度と理論値と同等程度まで速度を確認することが出来た。

ただし、WindowsでもLinuxでも動作は極めて不安定であり、突然イーサーネットを見失うことも多かった。そしてこれらの原因は、/var/log/kernを見て初めて気がついた。

大きすぎる発熱と突然の停止

Linuxは24時間稼働させているのだが、ふときがつくとネットワーク接続が不安定(副回線に切り替わっている)になっていることが発覚。再び設定し安定稼働をするときもあるのだが、たまにip link set up等をしても応答をしなくなり、再起動をするとまた稼働し始める……というような、よく分からない状態であった。

しかし、ある日コンソールを眺めていたら、次のようなログが吐き出されていたのである。

Device temperature 102 degrees C exceeds operating range. Immediate action needed.
Device temperature 108 degrees C exceeds maximum allowed. Hardware has been shut down.

NC523SFPは指で触るとやけどをしてしまうほどヒートシンクが熱くなる。そして、この状態が続くと自動的にNC523SFPが切り離されてしまうのだ。

Windowsでのログを再び確認する

Windowsでも、インベントビュワーから確認したところ、QLNDNICをソースとして、こんなエラーメッセージが記載されていた。

DEVICE: HP NC523SFP 10Gb 2-port Server Adapter 
PROBLEM: Temperature on adapter has reached critical state. Adapter is shutdown. 
ACTION: Please unload and reload driver to continue.

NC523SFPは安定性に欠けており常用は難しい

ということで、NC523SFPは安定性に欠けており常用は難しいとの結論に至った。ちなみに、このあと2製品(Intelチップのものと、Broadcomチップのもの)を試したのだが、Intelチップの場合はおそらくベンダロックの問題から正しく使用することが出来ず、現在はBroadcomチップのものをWindowsPC・LinuxPCの両方で使用をしている。同じチップを搭載した製品として、下記がある。

しかし、普段使わないサーバー製品というのはコンシューマー製品よりも扱いが難しい……。


執筆者紹介

Thir

購入したガジェットの紹介やサーバーの構築方法、スマートホーム化等、そのときハマっていたもののメモ書き・趣味の備忘録ではありますが、お役に立つ情報があれば幸いです。最近はYouTubeでもレビュー動画やVlogをあげています。サイト紹介・プロフィールはこちら。依頼・お問い合わせはこちらから。