2017年最高の自炊電子書籍読書端末「MediaPad T2 Pro 7」でrootを取りもっさりな動作をサクサクにする

2018年7月9日デジタルガジェットAndroid,電子書籍,ガジェット,Mediapad T2 Pro

 

「Mediapad T2 Pro 7」は2016年に発売された端末だが、7インチのタブレットが絶滅しつつある中、国内で入手出来る端末としては、「電子書籍専用端末」として非常に素晴らしい出来を誇っている。
1.5万円程度で購入出来る一方で、LTEとmicroSDに対応しており、自炊したPDFを大量にmicroSDに詰め込むことが可能。

大きさはこんな感じ。読書用のアプリ「Moon+ Reader Pro」を起動している。

片手でガシっと持つことが出来、重量も非常に軽い。とはいえ不満がないわけではない。それは、「動作がなんとなく重い」という点である。そこで、今回はrootの取得とチューニングを行うことで、Mediapad T2 Proを軽量化することにしよう。

rootの取得

rootの取得はふたつの方法があって、ひとつはTWRPを使用してSuperSUを書き込む方法、もうひとつはソフトウェアを利用する方法である。今回は簡単にrootの取得を行いたいため、後者で実施することにする。

root用のツール「KingRoot」のインストール

今回はRootを取得するためのアプリ「Kingroot」を使用する。以下のリンクから最新のものをインストールしよう。なお、インストールの前に設定の「セキュリティ」から「提供不明のアプリ」にチェックを付けておくこと。

https://forum.xda-developers.com/attachment.php?s=7b2a7bd3f18d1b1951518ad4444a0d58&attachmentid=3658416&d=1456334273

インストールが完了したら、「Start root」ボタンをクリックする。5分位待つと、rootの取得が完了する。

Kingrootの削除とSuperSUのインストール(入れ替え)

よくいわれることではあるが、Kingrootは純粋なrootツールではなく、余計な機能がいろいろとついている。なので、今回はrootの状態を維持しつつKingrootを削除し、Supersuに変更をする。

まず、「Terminal Emulator」というソフトウェアをインストールする。Androidにはデフォルトでターミナルがついていないため、本ソフトを利用する。

https://play.google.com/store/apps/details?id=jackpal.androidterm

その後以下のファイルをダウンロードし、zipファイルを/sdcard/に展開する。純正の「ファイル」アプリを使用しているなら、「内部ストレージ」の直下に保存すれば良い。

https://forum.xda-developers.com/attachment.php?s=7b2a7bd3f18d1b1951518ad4444a0d58&attachmentid=3658413&d=1456333994

こんな感じで、内部ストレージの直下に「mrw」というフォルダができあがり、その中は次のような感じになっていれば成功だ。

先ほどインストールした「Terminal Emulator」を開き、以下のコマンドを打つ。

su
sh /sdcard/mrw/root.sh

「su」を入力した段階でプロンプトが開きrootパーミッションを要求するはずなので、「OK」をクリックすること。上記を実施すれば、SuperSuへの入れ替えが完了する。

なお、上記を実施してもSuperSUが現れない場合がある。その際は以下を別途インストールしよう。Kingrootが消え、SuperSUに切り替わる。

Titanium Backupを用いて不要なアプリを削除する

もはや定番ではあるが、Titanium Backupを用いて不要なアプリを削除する。主にHuaweiのプリインストールアプリとGoogleのアプリ。

実施する前に設定アプリの「端末情報」を開き、「ビルド番号」を連打、開発者オプションを有効にしよう。その後、「開発者向けオプション」から「USBデバッグ」をオンにしておく。

Titanium Backupを起動し、右上にあるチェックがついたマークを押し、「無効化/有効化」にある「無効化」を「実行」する。最初の段階では、全てのアプリにチェックが付いているので、「すべて選択解除」を忘れずに。お好みなアプリを無効化すれば良いのだが、私は以下を無効化してみた。

  • Google Play ゲーム
  • Google Play ニューススタンド
  • Google Play ブックス
  • Google Play ムービー&TV
  • Google+
  • HiCare
  • Huaweiホーム
  • Huawei連絡先
  • HwAps
  • HwDualWindowLauncher
  • HwStartupGuide
  • iWnn IME
  • MOCALite
  • OpenWnn
  • TalkBack
  • Wnn Keyboard(Old Standard)
  • WPS Office
  • クラウド プリント
  • ドキュメント
  • ドライブ
  • ハングアウト
  • ビデオ
  • フォトスクリーンセーバー
  • ミラー
  • メモ帳
  • メール
  • モーション
  • 転記
  • 拡大鏡
  • 音声レコーダー
  • 音楽

「EX Kernel Manager」を用いてCPU/GPU/メモリ(タスクキル)の設定を変更

EX Kernel Managerは、CPUやGPU、メモリ(一定容量以上のメモリを使用した場合にタスクを自動的に停止-kill-する機能)の設定変更が出来る。

CPUとGPUは「Performance」でパフォーマンスを重視する設定にし、メモリは極限までタスクキルを行わない形にする。

CPU設定(ガバナー)をperformanceに

左側の「=」を開き「CPU」へ。こんな形でGovernorを設定する。

GPU設定をPerformanceへ

同様にメニューから「GPU」を選び、こちらもGovernorをPerformanceに変更する。

タスクキル設定を極限まで下げる

先ほどもちょこっと記載をしたが、タスクキルとは「一定のメモリを消費したら、自動的にアプリを停止する」機能である。Huaweiの端末(Mediapad T2 Proも)はこれをかなり厳しく実施していて、タスクキルを繰り返し行ってしまうのだが、それ自体がCPUを消費しかえってもっさりする原因となっている。今回は極限までタスクキルを行わない設定とする。

「=」メニューから「Memory」を開き、「Low Memory Killer」というメニューをクリック。そして出てくる画面を次のような形に設定。

これらを実施すると、ずいぶんとサクサク動くようになる。なお、バッテリー持ちがちょっとだけ悪くなってしまうが、それでも「ちょっとだけ」である(もともとHuaweiの端末、Mediapad T2 Proは、バッテリ容量がかなり多いのでそこまで問題とならない)。

総評–なぜ自炊読書用端末に「Mediapad T2 Pro」を選ぶのか

最近、7インチのタブレットはずいぶんと寂しい状態となってしまい、Kindle Fireのような「安かろう悪かろう」モデル(ベゼルがやたらと太く、解像度も低い)ばかりとなってしまった。
おそらく需要をファブレット端末に喰われてしまったのであろう。しかし、10インチくらいあるタブレット端末は、自宅で読書をするには少々使いにくいのだ。とくに寝ながらの操作ができない点は痛い(私もiPad Pro 10.5を普段は使用しているのだが、自宅での読書には重すぎて使用していない)。
海外を見てみても、Lenovoなどが7インチのタブレットを出しているのだが、やはり解像度が低い。その中で「Mediapad T2 Pro」は、軽くて片手で持つことができ(ちなみに、私の手は女性並みに小さいので、私が片手で持てるなら多くの人が持てると思う)、指紋認証も付いているというオトクな端末である。
おそらくこれ以上の7インチ端末は出てこないであろう。自炊オタク・電子書籍オタクは今のうちに入手しておいた方が良いと思う。安いし。

Posted by webnetforce