【スマートホーム】Raspberry PiとHome Assistantで暖房や冷房など空調を自動制御

2018年5月22日Home AssistantLinux, Home Assistant, スマートホーム, オートメーション

例えば、「19度以下になったら自動的に暖房をオンにする」「24度以上になったら自動的に暖房をオフにする」といった機能があったら、どんなに素敵だろうか。
とくに朝起きるとき、常に暖房を予約設定していると暖かい日には電気代の無駄になってしまうし、出来れば「温度が一定以下であれば自動的に起動する」というのを実現したい。

こんなことが、Home AssistantとそのAutomation機能を利用すると簡単にできてしまう。

必要なもの

空調の自動制御に当たって必要となるのは下記のものである。

  • 温度センサー
  • 暖房オンのスイッチ
  • 暖房オフのスイッチ

暖房オン・オフのスイッチ

暖房オンオフのスイッチに関しては、下記の記事に記載した通り、スマートリモコンを使用すれば問題ない。

【スマートホーム】Home Assistantで電気や暖房をPC/スマホ/タブレットから操作する
スマートリモコン(スマートフォンやPCから操作することが出来る万能リモコン)はいくつか発表されているが、私は昔から「iRemocon Wi-Fi」を使用している。今は「nature

温度センサー

問題はセンサーなのだが、私はiRemocon WiFiについている温度センサーを用いている。もし手元にセンサーがなければ、Xiaomi Smart Homeのセンサーや、Raspberry Piのセンサーを利用するのが簡単だろうか。

iRemocon Wi-Fiの場合のセンサー取得方法は下記に解説を書いた。

【スマートホーム】iRemocon Wi-FiでHome Assistant用に照度・温度・湿度を取得する
iRemocon Wi-Fiには、湿度・照度・温度のセンサーが付いている。これらをHome Assistantに連携すると、「一定以下の湿度になったときにアラートをする」「空調を

そのうち、別のセンサーでの利用方法も執筆する予定。

上記の設定での、Home Assistantでの名称

Home Assistantで操作する場合、それぞれのデバイスがどのような名称で登録しているかが重要である。

基本的には、「sensor」や「switch」など、yamlの親コマンドと、「name」を組み合わせた名前になっている。

例えば、以下の設定になっている場合、その名称は「sensor.Home_Temperature」である。
空白文字は_(アンダースコア)に置き換える必要がある。

sensor:
 - platform: command_line
   command:  bash /share/home.sh temp
   name: Home Temperature
   unit_of_measurement: "°C"

Developer Toolでの確認方法

まず、右側のバーにある「Developer Tool」から、「< >」をクリックする。
そうすると、設定されているデバイスの一覧と名称が取得出来る。

devtools

オートメーションを設定する

トリガーとなる温度の設定

トリガーとなる温度の設定は自由に変更可能となることが望ましい。
今回は「input_number」というものを使って、GUI上で温度の設定が出来るようにする。
設定はこんな感じである。 

input_number:
  desired_temperature:
    name: Desired temperature
    initial: 22
    min: 19
    max: 25
    step: 1
    icon: mdi:thermometer

上記では、「Desired_Temperature」と名称にしている(その他の部分から呼び出す場合は、「input_number.Desired_Temperature」となる)。

このinput_numberは下記のような形でHome Assistantに表示される。

input_numbe

initialはデフォルトの設定、minはバーの加減、maxはバーの上限である。stepは1単位で設定することを意味している。

automationを自動的に読み込むようにする

今回、automationファイルは別のディレクトリに構成する。そのため、configuration.yamlに外部ファイルの読み込み設定を追加する必要がある。

今回は、automationファイルを「/config/automation/presense/」に配置する。そのため、configuration.yamlの一番最後に、次の文言を挿入し、configuration.yamlの外部ファイルとして機能するようにする。 

automation: !include_dir_merge_list automation/presence/

Automationをconfigration.yamlの外部ファイルとして機能するようにする

さて、上記でautomationは/config/automation/presenseに設置する設定としてので、上記のフォルダに遷移する(ない場合はmkdirで作成すること)。

各スイッチの確認

今回、それぞれのスイッチは下記のように設定されている。おさらいがてらここに記載する。

  • 現在の温度: sensor.Home_Temperature
  • 設定温度: input_number.Desired_Tempertuare
  • 暖房: switch.hot

設定温度以下になったら暖房をオンにするオートメーション

先ほど設定した「input_number.Desired_Temperature」の入力値以下になった場合、自動的に暖房がオンになるスクリプトは下記の通り。
これをそのまま保存すれば、動作するはずだ。

- alias: "Start Auto Heating"

  trigger:
   - platform: time
     minutes: '/10'
     seconds: 00

  condition:
   - condition: and
     conditions:
        - condition: template
          value_template: '{{ states.sensor.home_temperature.state | float - states.input_number.desired_temperature.state | float < -1 }}'  # Now - Desire < -1
        - condition: state
          entity_id: switch.hot
          state: 'off'

  action:
    - service: switch.turn_on
      entity_id: switch.hot

Automation全体の流れ

以下を確認いただきたい。

Home Assistantのオートメーションの構造とtemplate、state,entity_idの確認方法
Home assistantのオートメーションは、「trigger」「condition」「action」で構成されている。それぞれについてここで解説を加えておきたい。trig

本スクリプトの概要

- alias: "Start Auto Heating"

これは、Automationの分かりやすい名前を設定する。基本的に英語にすること。
なお、日本語名称はcustormize.yamlで設定出来るので、ご安心いただきたい。

  trigger:
   - platform: time
     minutes: '/10'
     seconds: 00

10分おきにこのオートメーションを起動する設定である。

  condition:
   - condition: and
     conditions:
        - condition: template
          value_template: '{{ states.sensor.home_temperature.state | float - states.input_number.desired_temperature.state | float < -1 }}'  # Now - Desire < -1
        - condition: state
          entity_id: switch.hot
          state: 'off'

Conditionでは、ふたつの条件を指定している。

  • 「現在の温度 – 設定温度 < -1」であること
  • 暖房が現在オフとなっていること

現在温度 – 設定温度 < -1

現在の温度は、states.[センサーの名称].state で取り出すことが出来る。今回はセンサーの名称がsensor.home_temperatureなので、states.sensor.home_temperature.stateで取り出す。

設定温度は、states.[入力値].stateで取り出すことが出来る。
今回はこの名称はinput_number.desired_temperatureにしているので、states.input_number.desired_temperature.stateとした。

ついている「 | float」は、整数への変換。全体に”{{ }}”がついているのは、計算フィールド(具体的には、「value_template」)を作る際に指定されている。

暖房の状態がオン

暖房の状態は、conditionをsatate(状態)に指定し、entitiy_idに状態を取得したいデバイス(今回はswitch.hot)を入力、stateでoffを指定している。

これによって、暖房がオフの場合にしかactionが実行されない。

  action:
    - service: switch.turn_on
      entity_id: switch.hot

このActionは、Conditionを満たしたときに暖房をオンにする設定である。

詳細

なお、automationの記述方法は公式ページで丁寧に記載されている。本オートメーションも、こちらを参照として組み立てた。

これで、任意の設定温度を1度下回った場合に、暖房が自動的にオンになるようになった。
暖房が自動的にオフとなるスクリプトは、また別途。

※Home Assistant特集はこちらから。