Boox Noteをデジタルノートとして使用する -純正ノートアプリのレビュー
Boox Noteに関しては、外観のレビューとKindleや自炊PDF閲覧に関するレビューを一気かつ乱雑に仕上げた。概ね使用に問題は無く、これまでのe-Ink搭載Android端末とは一線を画していると評価して良いだろう。
ただし、デジタルノートとしての使用は正直微妙である。
商品名に「Note」と記載され、筆圧感知も付いているのだが、純正のノートアプリはDPT-RP1やReMarkableと比較すると機能として乏しいと言わざるを得ず、またたまに固まってしまったりするなど、まだまだバグが大きい印象だ。
Boox Note純正のノートアプリを使ってみる
ペンの持ち方がおかしかったりパジャマだったりするのはご容赦を。
動画の通り、アプリが突然固まってしまったり、機能として乏しい点がデジタルノートとしての使用を推奨出来ない大きな理由である。なお、純正のノートアプリではこのようにスイスイと記入をしていくことが出来るものの、EvernoteやOneNote等サードパーティー製のアプリでは遅延があまりにも酷く、利用に堪えない。 ただし、純正アプリを用いたPDFへの書き込みは動画と同様に実施することが可能。
なお、OnyX社の肩を持つわけではないのだが、多くの方にとっては、また今後はより良くなっていく可能性もある。
まず一つは、私が左利きである点。海外のフォーラムを見ていたところ、どうやら純正のアプリは右手でペンを持つことを想定しているらしく、左利きの場合にはうまく書けないとのこと。私は右手では字が書けないので試すことは出来なかったのだが、もしこれが正しいのであれば、多くの場合この動画よりもテンポ良くメモがとれるかもしれない。
もう一つは、これらの問題はハードウェアに起因しているわけではなく、あくまでもソフトウェアに関する問題であること。つまり、OnyX社のアップデート次第では機能の追加やバグの修正が行われてもおかしくなく、それによって不満点は解消する可能性がある。
Boox Noteは「デジタルノート」として買いか?
個人的には、「No」。
現時点でデジタルノートとしての機能を求めて購入すると、その乏しさにガッカリしてしまうのではないかと思う。従って、PDFに対して書き込みをしたり、ノート代わりに使用したい場合には本製品を(現時点では)購入すべきではない。
しかし、そもそもノート代わりに使用出来るデジタルガジェットは世の中に存在しているのだろうか、と思うこともある。ここで例に挙げたreMarkableやDPT-RP1も、実際に「紙とペン」を再現できているかというとそういうわけではなく、またデジタルノートならではの使い心地を追求しているとも正直思えない。
この、「紙とノート」をデジタルで表現していくという世界は、実のところまだまだ発展途上なのだろう。ここに「タグ」「OCR」「レイヤー」等の概念を加えていき、デジタルならではの筆記体験を実現出来れば、紙のメモ帳を捨て去ることが出来る……のだが、その時代がくるのはもっと先なのかもしれない。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません