Macbook ProにAKiTiO NodeとRX580でeGPUを接続。ベンチマークをしてみた
日頃Macbook Pro 13インチ(2018年モデル)を使用しているのだが、ひとつネックとなるのはGPUだ。やはりIntelのiGPU(Intel Iris Plus Graphics 655)では動画のエンコードやゲームをお粉言う際に十分なパフォーマンスを発揮することが出来ず、GPUさえ増強出来れば………というシチュエーションが多い。
そのような際に便利なのが、eGPUである。
eGPUとは
eGPUとはExternal GPUの略称で、日本語にすれば「外付けGPU」。Thunderbolt3接続を利用して、GPUを外付けし、その能力をMacでも活かすことが出来る。
Macが公式にサポートしているのは、以下に掲載されているものである。
しかし、これ以外にも、市販されているeGPU BOXの中には小型かつ安価なものが多い。たとえば、Gigabyteから発売されているRX580 eGPU BOXは、eGPU自体にUSBポートがついているなど、非常に便利な代物に仕上がっている。
拡張ボックスとPCIe対応グラフィックボードでeGPU化
使用したのは「AKiTiO Node」
今回行ったのは、市販のeGPU BOXを購入するのではなく、PCIe対応のグラフィックボードをeGPU化するボックス。「AKiTiO Node」という商品を利用した。
商品の説明文には「Windows10専用」と記載されているが、秋葉館でも発売をされており、Macでも利用することが可能。
使用したグラフィックボードは「SAPPHIRE NITRO+ RADEON RX 580 8G GDDR5 OC 」
また、使用したグラフィックボードはSapphire製のRX580・8GBメモリ搭載のグラフィックボード。
SAPPHIRE NITRO+ RADEON RX 580 8G GDDR5 OC グラフィックスボード VD6318 SA-RX580-8GD5N+001
おそらく、RX580を使用するWinマシンを組む際には比較的メジャーなグラフィックボードなのではないかと思う。私自身、今回はWinマシンからこのボードを引き抜いて利用をしている。
AKiTiO NodeにRX580を組み入れる
まずはAKiTiO Nodeの外観から。
これが結構デカい。どれくらい大きいかというと、最近の小さなPCくらいにはあるのではないかという感じだ。Macbook Pro 13インチの長さを1.5倍にした程度はある。
背面はシンプルで、電源コネクタとスイッチ、そしてThunderbolt3のコネクタがあるのみ。まさに、「グラフィックスカードをeGPU化する」だけと言って良い。
フタを開けると、グラフィックカードを刺すライザーカード(2スロット分の余裕がある)と、補助電源端子(8ピンx2)が見える。これだけあれば、大半のグラフィックスカードを刺すことが出来るだろう。
ちなみに、全行程は以下YouTubeに記録している。
Macでの認識結果
Macでは、eGPUとしてきちんと認識することが出来た。
このように、システム環境設定では「外部GPU」として認識され、VRAMの量もきちんと表示されている。
メニューバーにはeGPUとの接続を解除するボタンが表示されるようになった。
GeekBench OpenCLの比較
今回はGeekBench OpenCLで比較。
利用しているシステムは、共通で下記の通り。Macbook Pro 13インチ(2018)の特盛りである。
Intel iGPU(Intel Iris Plus Graphics 665)
トータルスコアは35,713。細かなスコアは下記の通りだ。
eGPU(AMD Radeon RX580)
対してeGPU(RX580)は124,675と、iGPUと比較して4倍の性能をたたき出した。
eGPUによってこここまでOpenCLのスコアが変わると、eGPUに対応しているゲームやソフトウェアを動かす際のスコアもかなり変わってくることが予想される。
当方の環境では、Davinci Resolveによる4K動画のエンコードがかなり早くなるなど、目に見えて体感速度が上がっている。High Sierraであるため、MojaveほどeGPUの恩恵に授かることが出来るわけではないが、これで、Macbook Pro一本で何でもできる環境へ近づくことが出来る。