UbuntuにIntel HD Graphics(内蔵GPU)用にIntel公式のOpenCLランタイムをインストールする
UbuntuでOpenCLを要求するソフトウェアを使用する場合、Intel CPUに内蔵されているGPU(Intel HD Graphics)を用いる際には、Intel純正のOpenCLランタイムをインストールする必要がある。今回はそのインストール手順を紹介する。
なお、Broadwell、Skylake, Kaby Lake, Coffee Lake、Apollo Lake, Gemini LakeアーキテクチャのCPUには対応している模様。
必要なパッケージのインストール
次のコマンドを実行して、コンパイル及び環境の確認に必要となるパッケージをインストールしておく。
sudo apt install ocl-icd-libopencl1 opencl-headers clinfo ocl-icd-opencl-dev beignet
インストールされているかどうかの確認
clinfoを用いて、インストールする必要があるかを確認しておこう。
clinfo
結果が次のように表示されていたら、インストールをする必要がある。
Platform Name Intel Gen OCL Driver
Intelからランタイムをダウンロードし、インストールする
Intelの公式サイトから、OpenCLのランタイムをダウンロードする。
まず、以下のページに遷移しよう。
ここから、最新のRuntimeのdebファイルをダウンロードすることが可能である。なお、Intel公式が行っているため、インストールにおいてセキュリティ面などの心配をする必要は無い。
現時点での最新版リリースは「intel-opencl_18.40.11622_amd64.deb」だったので、コレをダウンロードした。
その後、インストールをしよう。
dpkg-iintel-opencl_18.40.11622_amd64.deb
インストール結果を確認する
再び、clinfoを実行する。
clinfo
結果が次のように表示されれば成功だ。
Numberof platforms 1
Platform Name Intel(R) OpenCL HD Graphics
Platform Vendor Intel(R) Corporation
Platform Version OpenCL 2.1