UVC/UAC対応のHDMIキャプチャデバイスを探す—— 4KとHDMIパススルーは必要か?
新型コロナウイルスにより世界的にテレワークが普及していることもあり、Webカメラが供給不足に陥っているようだ。個人的には、ビデオ会議をする際の映像は表情が見えれば良くノートPC内蔵のものでも構わないと考えているのだが、自分の場合は内蔵PCを閉じて使用しているため、どうしても外部カメラが必要な状態であった。
HDMI出力が付いているデジタルカメラは、HDMIビデオキャプチャボードを購入すればWebカメラとして代用することができる(代用というより、その進化版といったほうが良いだろうが……)。そして、この手の商品も品切れが起きつつあるのだが、今のところはまだ一部の商品に在庫があるようだ。
決め手は「UVC・UAC対応」
HDMIビデオキャプチャデバイスを購入する際、UVC・UACに対応をしていれば、インストールの際にドライバを必要とせず利用することが出来る。UAC/UVCに対応していなくてもドライバをインストールして利用すればよいのだが、安定的に動作させることが難しい等の懸念もあり、Webカメラとしての代用をするのであればUAC・UVC対応のものを選択するのが無難であろう。
ちなみに、UVCとはUSB Video Classの、UACとはUSB Audio Classの略。つまり、HDMIに乗っている映像・音声信号をそれぞれUSB規格でホストコンピュータに取り込むものだ。
4K?HDMIパススルー?
もちろん、この類いの商品はいくつか存在している。パっと目に付くのは次の商品たちだ。
AVerMedia Live Gamer Ultra GC553 [4Kパススルー対応 USB3.1接続 外付け ゲームキャプチャーボックス] DV488
いくつか商品があるのだが、キーとなるのは4K出力の有無と、HDMIパススルーの有無であろう。
4K出力
4K出力は、文字通り4KでPCに出力するというもの。中には、HDMIパススルーは4K(や4K HDR)に対応しているが、PCへの出力はフルHDまでの対応という商品もあるので注意が必要。例えば、AVerMedia GC550は、HDMIパススルーでの4K表示には対応しているものの、PCへの出力はフルHDまでだ。
4K画質に関しては、会議用のWebカメラとしての利用であれば不要である。というのも、TeamsやSlack、Skype等のチャットソフトウェアではどうせ相当に圧縮されて配信されてしまうためである。ただ、例えばYouTube Liveで高画質な配信を行う際にも用いたい等、別の動機があるなら話は別である。
HDMIパススルー
HDMIパススルー機能とは、PCへの出力とは別に、モニタに対して出力をするためのHDMI端子を備えていることを指す。例えばゲーム実況をする場合などに、キャプチャデバイスを接続し、そこからPCにも出力を行いつつ、テレビ画面にも出力をする……といった際に利用することを想定したものだ。なぜPCだけではなくテレビへの出力が必要になるかといえば、遅延が問題となるためである。私もゲームをほとんど行わないため実態としてどの程度の影響があるのかはよく知らないというのが正直なところであるが、PC出力しかなく、PCの画面を見ながらゲームをすると、手元のコントローラーのコマンドが少し遅れてしまう……といったことが発生するらしい(処理が行われていることにより、PCの画面にはゲーム機が出力した映像信号が送れて表示されることに由来する)。
基本的に、Webカメラとしての利用であればこの機能は必要ないであろう。
最終的に「JVA02」を購入
最終的に購入したのは「JVA02」。なぜの製品にしたかというと、安くて在庫があったから。この手の商品の鉄板は、Elgato製のCamLink 4KなりHD60Sなのだが、Amazonには既にほとんど在庫がなく、楽天には 程度だ。一方で、このJVA02は楽天ビックなどに在庫があり(j5 create ジェイファイブクリエイト JVA02 HDMI Capture Board USB Type-C with Power Derivery[JVA02])、まだまだ購入出来る。
PCと接続をする際にはUSBバス出力で動作し、また非常にコンパクトでカメラ穴まで付いている。これまで、数時間ほど動かしてみたが、とくにトラブルが発生することもなく、正常に使うことが出来ている。