Shanling M0とWI-1000XをLDACで接続してみる
さて、前回はShanlingのM0というDACを紹介した。
この商品に特徴的なのが、LDACに対応しているというところ。ということで、今回はLDACに対応したSONYのノイズキャンセリングイヤホン「WI-1000X」を使って、LDACの接続を行ってみた。
WI-1000Xは、SONYから発売されているLDACに対応したノイズキャンセリングイヤホン。今回はこれにコンプライのイヤーチップをつけて試している。
Shanling M0とWI-1000Xをペアリングする
ペアリングは極めて簡単で、WI-1000Xをペアリングモードに設定したのち、Shanling M0から選択をしてあげれば良い。これだけで、接続された状態となる。
これでペアリングが完了。そして、LDACで接続されていることを示すマークが右上に現れた。
なお、LDACモードはいくつか選ぶことが出来る。
以下の3つが存在している。
- LDAC 音質優先モード
- LDAC 標準モード
- LDAC 接続優先モード
Shanling M0のLDAC接続で音楽を聞いてみる
今回はハイレゾ音源を用意し、LDACを経由してWI-1000Xで聞いてみた。
はい、e-onkyoで買った、マイケルジャクソン。まず、私はクソ耳であり、あまり参考にならないことを念頭において以下のレビューを読んでいただきたい。
AACで接続したiPhoneと比較すると、全体的に音がまろやかになり、どこにも角が立っていない印象を受ける。つまり、高音域や低音域で発生しがちなイガリが抑えられていて、音楽がスルスルと頭の中に入ってくる。
それだけではない。ややもすれば引っ込んでしまいがちなバックコーラスやオーケストラの音が非常に鮮明に聞こえ、iPhoneとのAAC接続では表現することが出来ていなかった中音域が非常に美しく響いてくる。それもボーカルを殺してしまう形ではなく、音楽全体の厚みを広げるような響き方だ。
AAC音源を試してみる
試しに、AAC音源で試してみた。ハイレゾではない圧縮音源である。
この場合も、iPhoneの場合に存在していたトゲトゲがなくなったような印象を受ける。ボリュームをあげても不快感がなく、耳ではなく頭の中で音楽が鳴っているような感じ。また、へんなノイズが入ることもなく、いつまでも聴き続けていられる。
LDACオプションの違い
各LDACオプションを試してみた。
結論、それぞれのオプションを操作することによる音質の劇的な違いはほとんど感じることが出来なかった。そのかわり、「LDAC 音質優先モード」を使用すると、外出時に頻繁に音切れが発生してしまうようになった(人の多い場所や信号機のそば、電車のホームなどで如実に現れる)。「LDAC 標準モード」にすると、人混みなどでの音切れはかなり抑えられる。ノイズの発生源にものすごく近づいた場合(電車が通り過ぎるときなど)のみぶちぶちと音が切れるだけで、ほとんどストレスのない状態となった。
ということで、Shanling M0とWI-1000XをLDACで接続してみたのだが、この二つを組み合わせるとiPhoneでは実現することのできなかった大変に良い音質を奏でてくれる。実は、私はQC30も所有しているのだが、QC30なんかよりもよっぽどこちらのほうが良い。
「良い音質で音楽を楽しみたいけれど、ワイヤレスにしたい」というワガママな方は、LDAC一択である。そして、LDACに対応したスマートフォンが少ない現状では、ShanlingのM0は非常に良い選択なのではないか。店頭での視聴も場所によってはできるそうなので、是非とも試していただきたい。