複数のMacbook ProでBitzenyをマイニングしてみる−−ハッシュレートは?
Ubuntuを使用したBitzenyのマイニング方法は前回紹介したとおりであるが、このマシンはサーバーとして使用していて、それとは別に(当然ながら)普段使用しているマシンがある。Macbook Proを使用しているのだが、最近壊れてしまったので買い換えたところだ。ちょうど良いので、これらのマシンでBitzenyをマイニングし、ハッシュレートの違いをみてみよう。
所有しているMacbook Pro
- MacBook Pro (Retina, 15-inch, Mid 2014)
- MacBook Pro (15-inch, 2017)
ひとつずつ見ていこう。
MacBook Pro (Retina, 15-inch, Mid 2014)
以下の構成。
- 2.5GHzクアッドコアIntel Core i7プロセッサ
- 16GB 1,600MHz DDR3Lオンボードメモリ
- 512GBストレージ
Intelの型番では「Core i7 4870Q」というもので、Haswell世代のCPUに当たる。Haswellのあと、Broadwell、Skylake、Kabylake(、CoffeeLake)ときているので数世代前のものに該当するが、最近のCPUの進化を考えるとそこまで昔のスペックとは言えない。
MacBook Pro (15-inch, 2017)
以下の構成。
- 2.9GHzクアッドコアIntel Core i7
- 16GB 2,133MHz LPDDR3オンボードメモリ
- 512GB PCIeベースオンボードSSD
CPUは「Core i7 7700HQ」。Kabylake世代のもので、モバイル向けのIntel製品では一応一番新しいものに該当する。ただし、以前の構成とCPUのクロック数がそこまで違うかというとそうでもなく、Turboboostを用いたときでもさほど違いはない。
なお、これは全くの余談になるのだが、とりあえず目玉機能のTouch Barは使いどころがほとんどない(というか、vimを使うときのescapeがホンモノのキーではなくTouch Barにあるので、すごくやりづらい)。また、以前のMacbook Proに比べてキーボードが打ちづらい。あと、全体的になんとなく安っぽくなった気がする(個人的には、Macbook ProになるまえのPowerBook G4のデザインが一番好きだった)。
それでは、実際にそれぞれでBitzenyをマイニングをしてみた結果を見てみよう。
Macbook Proを用いたBitzenyマイニングの結果
Macbookでcpuminerをインストールする際は、以下の記事とほとんど同じ手順を踏んで実施した。
また、OSはHigh Sierraに双方ともアップデートし、他に動いているプロセスがほとんど存在していないことを確認している。
使用マシン | ハッシュレート(khash/s) |
---|---|
Macbook Pro Mid 2014 | 3.0-3.1 |
Macbook Pro 2017 | 3.3-3.4 |
(参考)Corei7 7700K(4.7GHz OC) | 4.5-5.5 |
最後のCore i7は、ffmpegなど他の巨大なプロセスが存在していたりしていなかったりでかなり変動要素があるためあくまでも参考程度と捉えていただきたい。
ただ、こうしてみてみると、3年前のMacbook Proも最新版のMacbook Proも、ハッシュレートにはほとんど違いがないことが分かる。
また、7700Kは順当にハッシュレートをあげている(クロック数がMacbook Pro達の1.5倍なのに対して、ハッシュレートもだいたい同程度になっている)。ただし、ワットあたりのパフォーマンスでみると、断然に低い。
CPUでのマイニングはクロック数よりもコア数が重要?
どうやら、マイニングする際のスペックとしては、一定程度のクロック数とL2キャッシュを持っていれば、あとはコア数のほうが大きく影響してくるようだ。コア当たりのキャッシュをある程度確保出来、2-3GHz以上のクロック数があれば、あとはコア数の勝負となってくる。
となると、ワットパフォーマンスを考えなければ5年前のXeonあたりをオークションで落札し使用すると、CPUマイニングとしてはとんでもない成果が出るのではないか。
とはいえ、5年前のワークステーションなんて他に使用用途がない、となると、Ryzenあたりを使用するのが一番良いのかもしれない(未だに売り切れがつづいているみたいだが…)。
AMD CPU Ryzen7 1700 with WraithSpire 65W cooler AM4 YD1700BBAEBOX